当クラブ代表の干場です
表題の件・・・
この歳になってやっと語れるかな…と感じている
プロ野球選手をやめてすぐのあの頃では
少年野球の保護者や指導者は私よりずっと年上だったので、私の話など戯言扱いで聞く耳を持つ人はほとんどいなかった
でも、私の眼には
自分の子をプロ野球選手にさせようと思っている親や保護者のことを
「私より長く生きているくせに、全然世の中を知らないし、人の話も聞けないんだな」
と、生意気にもこのように映っていた
私はプロ野球選手でしたので、あの世界をすべてではないが、それなりには理解している
私は自分の子に、プロ野球選手になってもらいたいなどと思ったことは一度もない
むしろ、「そんなもん目指すな なってはいけない」と思っていた
とにかく、苦労が多すぎる 体もメンタルも結構やられるし
人の嫌な見たくもない面、理不尽な経験を、会社勤めの人よりかなり多く出くわす
これは私の経験上(この歳になって思うが、プロ野球選手だったことは自慢に思ってもない)と他の元プロ野球選手の話からも、間違いない
「あんたの子は、無理だよ」 などと言っているのではない
夢は持っててもらいたくても、とんでもない苦労を自分の子供にはさせたくない… と思うのが普通の親ではないだろうか と思うのである
ホントに過酷で身を削る競争が毎日続く世界である
何にも知らない「知ったかぶり」の親や指導者が、自分がなしえなかった夢を子供におっかぶせる 大人として、絶対にやってはいけないことだ
子供の人生は子どもが決めることであって、親や監督が決めることではない
人の人生というのは、本人自身が責任をとるものであって
親や監督や先生や、会社や上司ががとるものではない
プロ野球の世界はまさ「自分の人生の責任は自分にある」の世界である
あまり言いたくないが、少しだけぼかして出して書く(もしかしたら本人もみているかもしれないが…)
私の教え子、元中日ドラゴンズのUという投手
育成枠から2年目で支配下登録 ものすごい快挙である
そしてその年に先発で何度もチャンスをもらって、初勝利を挙げる 素晴らしい
でも、そんな選手がケガもないのに、なぜか4年で戦力外
最後になるかもしれないと思い、トライアウトを見に行った
ちんたらちんたらと覇気のない投球をしていた
終了後、本人と話をした
私:「他球団に話がなかったら、何か考えているのか?」
U:「他に話が来ても今、全部ストップかけています 高校の監督にいろいろこの先のこと、面倒見てもらっています」
こりゃ、ダメだ…と思った
と、同時に
「どうでもいい野球ばかり教えて、肝心なことを伝えきれていなかった」と私自身の指導力のなさを恥じて、悔いた
なぜ、この期に及んで高校時代の監督なのか? 自分の人生に責任を持てていない
後でいろんな関係者から聞くと、野球とは関係のないプライベートでのトラブルが結構あったと聞く
「若いからまだわからないんだろう」という簡単な話でもない
気づく環境や気づかせてくれる人と出会わなないと、歳とっても理解できない
実際、今どこで何をしているか分からない 間違いなく野球で食えている道には進んでいない
これからおそらく、本来ならしなくてもいいはずだった苦労をするだろうと思う
私は彼が中学生のころ「もしかしたらプロになれるかもしれない その可能性がある前提で育成しないといけないのかも」と中途半端に思ったあの頃に大変後悔している
親や指導者が、プロ野球選手を育てるものではないし、育てようとしてはいけない
ロクなことがないし、絶対にいい方向に向かない
本人が、本人の意思と努力で、本人が勝手に目指すものだ と私は思う
プロ野球選手になる子はなるべくしてなる
ましてや、プロ入団後の成功など本人以外に、どうしようもない
親やアマチュア時代の指導者ができることなど、悲しいが応援以外は何もない
これは、長く見てきて間違いないことだと思う