ダメな自分に気づかされた一日

代表の干場です

私事ではありますが、12/21付で保護司として委嘱を受けまして

12/22に富山保護観察所にて、伝達式と新任研修に参加してきました

 

たった1日程度の研修では把握しきれないほど

たくさん、資料や書籍をもらい、責任の重大さを感じております

研修の最後のほうで、保護司の先輩からのお話ということで

富山県保護司会連合会・前会長の水口正治様の貴重なお話をいただきました

 

私にはかなり心に残る言葉が多かったので、ここに私自身の備忘録も兼ねて書いておきたいと思います

 

「刑務所を出てきた方は、皆さん礼儀が正しい 叩き込まれているから」

別にそれがどうした?という話に聞こえますが、日本の野球界に置き換えると

高校野球をしてきた方は、皆さん礼儀が正しい 叩き込まれているから」

私もそうですが(今の自分は礼儀正しいかどうか疑問だが)、礼儀は叩き込まれました
特に高校と千葉ロッテ時代は強烈であった 「えっ? そんなに…」というくらい

「うわべだけ」の礼儀である 人格には何の影響もない 元気で挨拶ができるからと言って、ちゃんとした人かどうかは別なのである

 

「上から目線はダメ。対象者にものを教えてやろう、考えを改めさせよう。もダメ」

これは私もわかっているつもりだが、できていない面が多い
水口さんは非常に優しい口調であったが、なぜか私は強い注意をうけたような感じで、反省の念がわいてきた

私自身もそうである
歳をとったからというのもあるかもしれないが

「あんたのその考えは改めたほうがいい 私が教えよう」

とか

「今からあんたの知らない、私が持っている知識を教えてあげよう」

とか

聞いてもいないのに、「○○はこうだ。なぜだか分かるか? それは云々…」

といった態度や発言をときどき受ける
最近もあった

ありがたいが、所詮私も平凡なただの人間という生き物なので
正直全く素直に受け入れられていないし、心にも脳にも全然響いていないものだ

同じことを自分も選手に対してやっているな… と思う節が多々あり、身に染みた言葉であった

 

「(保護観察)対象者は、担当保護司が本音で話しているか、うわべだけで話しているか、非常に敏感に感じ取る」

保護司は対象者を見るが、また対象者から見られている
対象者は普通の人より、「こいつは嘘つきなのか、自分の敵なのか」ということに非常に敏感なのだそうだ ウソつきほど、人のウソを見抜くのが速い
なんとなくわかる気がする…
選手も、監督がダメな大人なのか、真剣に選手に向き合ってくれているのか には、敏感なはずである 私もそうだったことを思い出した 監督やコーチの悪いところは、選手はすぐに発見してしまうものだ

 

「対象者と向き合うことも大事だが、家族の立場になって考えることも大事である」

ある対象者が、就職してもなかなか続かず職を転々…ということがあり、相談を受けたそうだが、ある日「今の職は楽しい 続けていけそう」というので、心の中は半信半疑ではあるが、「そうか!それは良かった 頑張っていこうよ!」と話した

その面談の帰りに、対象者のお母様と3人で話したとき

「本人、今度こそやる気になっているので、応援していきましょう」

と話すと、お母様は

「こいつは口だけ。無理ですよ、できるわけがないです。どうせまた、半年もしないうちに仕事へ行かず、ロクなことしませんよ」

と本人の前でも言ってしまった…

保護観察官に「あれを本人の前で言ってほしくかなった 一度、お母様とも面談したい」と話すと、監察官からは

「確かに言ってほしくない言葉だが、ご家族の方も気持ちが折れているのですよ… 何回も、何十回も、何百回、何日も何年も言い続け、見続けてきて、よそにも自分にも迷惑かけられっぱなしだから… それを理解したうえでお母様と話すのであればいいですが… なかなかいい方向には向かないものですよ 残念だが、我々は彼らを応援し、見守るしかない」と言われたそうです

私も、以前所属していたチームの保護者で
「うちの子など、もう死んでもいい」
という母親がいました それを聞いて驚き、「この人、親失格だ」と思いましたが
今思えば、私には分からない・理解できない、いろんな出来事や背景があったのでしょう 家族や周囲の人も(もちろん被害者も)相当な苦労をしているのです
全ての親は「無償の愛を持つ」と決めつけないようにしています

 

「『どうしてそんなことをしたのか?』ではなく、『どうしてそんなことをせざるを得なかったのか?』という視点を持つ」
どうしてこの子はこんなとんでもないことをしでかしたのか。
ではなく
こんなことをせざるを得ないほど追い込まれてしまった、この子の背景に何があるのか…。 と考えること

これは少年野球も似ているような気がします
普段のチーム練習ではそんなことしないのに、試合ではよく同じミスをしたり、やらなくてもいいことを急にやってしまう選手らにも全く同じことがいえるなと思いました

「あぁ、この子もこんなことしたいわけではないが、親のコントロール下にあるから、こんなことするんだなぁ」という親のコントロール下にあるということが理解できると、なるほどなぁと…
親や家庭環境だけでもなく、付き合っている人間の質なども「そうせざるを得なかった」要因はあるでしょう とにかくその人間の背景を見たり、想像したりすること
「なんでそんなことしたんや!!!」という怒りは、スッと沈み、逆に気の毒になってきて、注意して見るようになります

 

「人が変わるとき、『信頼する人からのみ、人は学ぶ』」

これが一番心に刺さりました
私は、勝手な想像でしたが 長くやっている保護司さんほど

「人なんて、変わらんよ 人が人を変えるなど、所詮無理だ」

という方が殆どかと思っておりました 私自身が、最近強く思っていたことでもありましたし…
私の千葉ロッテ時代の恩師・広岡達朗さんの話で

「人は必ず成長する」

「指導者というのは、その確信をもって根気強く付き合うべき」

というのを思い出して
この言葉を水口さんから聞いたとき、ひさびさにビンタを食らった感じでした